これが結論か

久々に「メタルK」を読み返しました。

メタルK (ジャンプコミックスセレクション)

メタルK (ジャンプコミックスセレクション)

冒頭からいきなりチェーンソーによる惨殺シーン。
その後も切株場面と「硫酸どろどろ何でも溶かす」の連発。
これだけだとカーカスの世界ですが、超人バトルもあるのでジャンプ漫画になっています。
ジャンプと言っても「昔の」ですがね。最近ではコレは望めませんね。


で、今回気になったのはチェーンソーです。
使ってみたかったからといった感じで、チェーンソーでなきゃイカンって場面ではない。
スプラッター映画全盛期の頃の漫画だから、殺戮シーンではとりあえずチェーンソーなんでしょうな。
インパクトは強烈だから、そうなるのも無理もない。
チェーンソーは最凶!これはこの世の数少ない真理の一つ!
あまりにインパクトがあるので、それだけが一人歩きしてしまい、やはり強烈な印象でホラー映画のアイコンとなったホッケーマスクと混同され、ジェイソンの武器はチェーンソーてな都市伝説も誕生。
ナムコが出した「スプラッターハウス」はその辺を踏まえたものですね。コイツの所為でさらに誤解は広まりました。
当時、チェーンソーはレザーフェイス!ジェイソンはもっと素朴なキリングスタイルだよ!と説明する羽目になったホラーファンって多いのでは。
この間アメリカで公開された「ホステル」でもチェーンソー殺人鬼が出るそうで、やっぱとりあえずチェーンソーは使うものなんですね。
最凶伝説健在なり!


しかし、ちょっと寂しいものも感じますね。
だって最凶伝説の幕開けとなった「悪魔のいけにえ*1から30年以上経つのに、まだ超えるものが出ていないってことですから。
80年代にイロイロなもので対抗(類似品を用意したとも言う)したけど、結局チェーンソー王朝は小揺るぎもしなかった。
ホラーって、実は伝統的って言葉を使ってもいいくらい保守的なジャンルだと思います。
必ずしも、新しいものが必要だ!ってものじゃない。新しいものを入れるとホラーとは言い切れなくなったりするし。
なので、チェーンソー王朝の繁栄が永遠に続いたって問題はないし、それが原因で飽きることはないと思います。
でもね、ジャンルの一角とは言え、結論は30年前に出てました!ってのも、なんかねえ。


オレもチェーンソーに代わるものを考えてみたけど、さっぱり思いつかない。
工具方面はチェーンソーの支配下にあるし、台所用品は普通すぎるかマヌケかだし。
医療器具だって工具みたいなもんだ。
文房具は地味すぎるし、それじゃホラーつうより「必殺」の領域だろう。
考えた末に思い浮かんだものは...ストーブ。
ダメだ。どうやってストーブで殺すんだ。それにストーブ界隈にはストーブ仮面つう大御所がいる。
やっぱチェーンソーしかないのかなあ。

*1:「スパイダー・ベイビー」が...等の異論もありますが、事実上これがオリジンでしょう。