女王への道

カムイ外伝』を観たんです。
オレが見た限りでは世間の評判はあまり良くない。
たしかにアクションシーンが地味で、予算の少なさが透けてみえるのが辛かったですがね。
生身のアクションは良かったのに、CGでの描写になった途端に安っぽくなり、かつ大味。
本来はワイヤーとか使って生身でやりたかったのに、事情はあってとりあえずこれで…てな味わいでしたよ。
途中マツケン怪我して撮影が中断したけど、あれが影響したんだろか。
でも、人の死を惨く描写したり、漁村は貧乏臭かったり、階級社会の残酷さも描いたり、すべきことはしてましたよ。
物足りなさはあるんだけど、そこまで言うほどじゃないんじゃないのってのがこの映画自体への感想です。
内容は違うけど、鑑賞後の感触として一番近いものは『X-メン』の1作目ですね。


映画そのものではなく枝葉の方の感想なんですが、こっちは「棚からぼた餅」。ええもんありました。
何がいいって、土屋アンナですよ。『どろろ』と同じような役をまたやってんですよ。
どろろ』で土屋アンナは、領主を操り、わが子を育てるために人を食う女妖怪を演じておりました。
特別な演出もなく、ちょいとメイクをしただけで、妖怪役を完璧にこなすアンナさんにオレは大爆笑したもんです。
今回は妖怪ではなく、イカれた大名のイカれた妻なんですが、これはまあ同じようなもんですよ。
ダンナがもっと人殺すぞー!ときたら、ウフフおやりなさいとギター片手に言うって役だから。
もちろん今回も完璧。登場場面は短いが妖怪女王をバッチリこなしておりました。
こうなると夢が膨らんでくるんですよ。
土屋アンナならば、曽我町子の後を継ぎ、ヘドリアン女王を演じることができるのではないかと!

曽我町子演じるヘドリアン女王。基本的にはおもろいオバサンだが、殺る時は殺る人。


今すぐは無理ですよ。年齢的にも若すぎるし、なにより貫禄がない。もう15キロは体重が欲しい。
簡単ですよ。脂身たっぷりの肉だけ食う生活してりゃ40になるころにゃ立派な女王体型ですよ。
頑張れアンナさん!あんたならできる!ああ、夢がひろがるなあ。