音楽映画ベストテン

ワッシュさん主催の音楽映画ベストテンに参加しますよ!
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20151031

  1. ビルとテッドの地獄旅行(1991年、ピーター・ヒューイット監督)
  2. サウスパーク無修正劇場版(1999年、トレイ・パーカー監督)
  3. 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか1984年、石黒昇河森正治監督)
  4. 未知との遭遇(1978年、スティーブン・スピルバーグ監督)
  5. ファントム・オブ・パラダイス1975年、ブライアン・デ・パルマ監督)
  6. ダバング 大胆不敵(2014年、アビナウ・カシュヤップ監督)
  7. アンダーカバー・ブラザー(2002年、マルコム・D・リー監督)
  8. リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1987年、フランク・オズ監督)
  9. カタクリ家の幸福(1998年、三池崇史監督)
  10. ハードロック・ハイジャック(1994年、マイケル・レーマン監督)

以下、コメントですよ。

1位 ビルとテッドの地獄旅行
この映画の何がスゴイかって、主人公達が音楽による世界平和を実現しているってことですよ。正確には未来の世界で実現することが決まっている、ですが。では、平和な未来ってどんな世界か?それはアル・ヤンコビック国賓とされる世界です。そりゃ平和だろう!という説得力がスゴイですね。また、ビーバス&バッドヘッド、ウェイン&ガースといった同時期のコンビより、より脳天気で頭が悪いってのも魅力。シメの1曲がKISSってのも何も考えてない感じでイイですね。

2位 サウスパーク無修正劇場版
可愛い絵柄に過激どころではないギャグ、しかも最高のミュージカルという贅沢な作品。公開当時よりも、今現在の方が胸にせまる内容ですよ。テーマは表現の自由、規制運動、マイノリティですからね。凄まじいギャグアニメだけど、シリアスな作品以上に問題に踏み込んでおります。アカデミー主題歌賞にノミネートされた劇中歌『ブレイム・カナダ』は、今聴いてみるとチト笑えない。責任転嫁とトンデモなく飛躍したレッテル貼りを描いた曲ですからね。

3位 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
この映画で歌というものは、良いもの、素晴らしいものとされています。歌の力で異星人と分かりあい、人類は絶滅を免れたって話ですからね。しかし、この歌の効果が激烈なんですよね。もう洗脳兵器に見えるんですよ。歌手リン・ミンメイの顔が映る巨大スクリーンを背に全弾発射、悪役の頭を吹き飛ばすってのがラストなんですが、ここチョイ怖いんですよ。場面としては歌を悪用したものに制裁ってことで問題ないんです。でもあまりに巨大な人の顏は、それが美少女のものであっても悪夢的なんですよ。TV画面で観たオレですら思ったんだから、劇場のスクリーンで観た人はもっと強く感じたのでは。音楽の素晴らしさと恐ろしさを同時に描いた名場面でしたね。

4位 未知との遭遇
これ音楽映画ですよ!パ、パ、パン、ポン、パーンの5音階で始まり、ラストは異星人とのセッションですからね。しかし、この映画の宇宙人は友好的な連中って話ですが、ホントかよ。友好的な割には人をさらったり(帰しはしたが)、行動が不条理すぎですよ。だいたい、あんな音のやり取り程度で意思疎通と言えんのか。お互いまるで理解できてないんじゃないの?あの後リチャード・ドレイファスは超エグイ人体実験されてんじゃないの?オレは今でもアイツらのこと疑ってますよ。

5位 ファントム・オブ・パラダイス
この映画の何がイイってファントムのデザインですよ。ゴス版ガッチャマンみたいなアレ。あとファントムの声が歪んだ電子音ってのも良かった。ミニストリーとかナイン・インチ・ネイルズってコレの影響を受けてるんだろか?そうであっても不思議じゃないよねえ?そんなこと思いましたね。

6位 ダバング 大胆不敵
最近インド映画をポチポチ観てるんですが、これは面白かった。イロイロとスゴイところあるんですが、この映画けっこう死人が出るんですよ。中盤、ある葛藤の解決策があっさりすぎる死で、それで解決すんの!しかも後腐れなし!とマジで驚きました。ミュージカルと言うと、きらびやかで女性的なものを連想しがちですが、主人公が超マッチョな悪徳警官なもんだから、歌もダンスもゆったり暴力で超マッチョなんですよね。これ新鮮でした。欧米、日本ではまずお目にかかれないものがバンバン出てくる映画でした。

7位 アンダーカバー・ブラザー
「潜入捜査黒人」というタイトルで既に可笑しい。一番面白いのは主人公ではなく、ライバルキャラであるMr.フェザー。白人至上主義組織ザ・マンの幹部であり、黒人とその文化を腹の底から見下しているレイシスト。なんで黒人の音楽なぞクズだ!と言うんだけど、ソウルミュージックが聞こえる度につい体が動いてしまう。そんな奴がよりによってジェームズ・ブラウン(本人が本人として登場)に出会ってしまい「ゲラップ!」を連発されちゃったからタイヘン!という場面は笑ったなあ。白人女のエロい部分だけを集めて濃縮したエージェント、ホワイト・シー・デビルってのが出るんですが、それを演じるのがデニス・リチャーズってのも可笑しかったな。

8位リトル・ショップ・オブ・ホラーズ
これ驚いたんですよ。オードリー2の表情豊かさに。唇の部分が動くことでここまでくるとはって。もちろんサディスト歯科医とマゾ患者とかも楽しかったんですがね。後この映画と言えばハッピーエンドバージョンとオリジナルバージョンの話になるんですが、オレは断然オリジナル版。ラストは怪獣映画じゃないですか。あのシーンもよくできてた。

9位 カタクリ家の幸福
今となっては切ない映画ですよ。この映画のラストで、祖父を演じる丹波哲郎が昇天する場面あるじゃないですか。その後数年で、丹波哲郎は本当に亡くなってしまった。また、クヒオ大佐みたいな結婚詐欺師を忌野清志郎が演じてたけど、こちらも故人。13年前の映画なんですが、その間にイロイロと変わってしまったことを感じさせる映画になってしまった。観た時は単純に楽しい、ジュリーと松坂慶子のデュエットの場面がイイなあとかしか思わなかったのに。

10位 ハードロック・ハイジャック
主演がブレインダン・フレイザースティーブ・ブシェミアダム・サンドラーという豪華キャストなんですが、それよりラストに突然現れるレミー・キルミスターですよ。フレイザーは今でこそタフなロッカーぶってるが、学生のころは地味な奴だったと皆の前でバラされる場面があるんですね。でも皆はかれに共感し、次々とカムアウトするんです。オレだって昔はヘナチョコだった!オレだって『ダンジョンズ&ドラゴンズ』ばっかやってた!とか。そこにレミーが出てきて言うんですよ。「オレも学生のころは新聞部だった」とウソ200%の告白ですよ。『リトル・ニッキー』のオジーと同じくらい笑いましたね。


以上、ベストテンです。