ギーザー先生は正しい

ギーザー・バトラー

知らなかったけど、実は3ヶ月前にギーザー・バトラーのソロ第3弾が出てたんですね。
さっそく手配しました。前2作が好きなんで今回も期待しております。
しかしギーザー・バトラーってホントに変な人ですよ。なんつうかね、オタクなんですよ。マジで。


「ディヒューマナイザー」の時だったか、ギーザー先生のインタビュー読んだんですよ。
「最近オフは何をしてますか?」という問いに対して、他のメンバーは「家族と過ごしてる」とか「曲を書いてる」といった無難な返事をしてました。しかしギーザー先生は違いましたね。
「相変わらずコミック収集だよ。シルバーサーファーは大方集めたんで、今度はX-メンを集めようかと思ってるんだけど、迷っててね。アレ数が多いから...」
当時ギーザー先生は40過ぎの、言い訳の効かないオヤジです。子供もいます。そんな人の口からコレですよ。インタビュアーもさぞ面食らったのでは。


でもこれだけじゃ判断できません。この人オタクだと確信したのは、その後に作ったソロアルバム2作を聴いてからです。
まずは1作目「プラスティック・プラネット」。

プラスティック・プラネット

プラスティック・プラネット

問題は8曲目の「ディテクティブ27」。これ漫画とビデオだけが現実で、自分の部屋をバットケイブと呼んでいる引きこもりオタクの歌なんですね。それだけなら別にどうってことないけど、前述のアメコミ収集発言がありますからね。
で、2作目の「ブラック・サイエンス」(カッコいいタイトルだなあ)。
ブラック・サイエンス

ブラック・サイエンス

これはモロ。ミステロン(ミステリアンじゃないよ)とかDrフー(間接的に登場)だとか、それ系(かつ年齢を感じる)名詞がバンバン出てきます。
目玉は6曲目の「エリア・コード51」。いやーエリア51ですよ。この曲誕生の経緯をギーザー先生自身が語っていますので引用します。

俺と息子のジェイムズは去年の夏アメリカのロズウェルへ行った。俺と息子はイギリスとアメリカで、UFOが目撃された場所、そしておそらく墜落したと思われる場所を全て尋ねて歩いた。

この時ギーザー先生は50近い年齢。そんな人が夏休みに海を越え、子供と一緒にUFO巡礼の旅ですよ。これ読んだのはアルバムを聴く前。「この人が作るアルバムならイイに決まってる!」と信頼しましたよ。
で、当然行くわけです。聖地エリア51へ!

俺たちはラスヴェガス近郊の砂漠地帯にあるエリア51に行った。秘密の軍事基地で、UFOやエイリアンなどはこの場所に運んでいかれていると言われていると言われてる。政府はこの秘密の基地の存在を否定している。俺たちは去年の夏そこへ出かけて、たくさんの警備員たちに追いかけられたんだ。

お約束というより、もはや様式美の展開です。で、どうしたか。

かなり恐ろしい経験だったから、そのことをテーマに曲を書いた。

「いやー恐かったあ!」ってことですよ。そこで終わらず、1曲作るところは流石ミュージシャンです。で、できた歌詞がコレです。

エイリアン達がやってくる
世界は屈服する
空とぶ円盤が地球に到着
侵略は間近

最高だ!それでいい!もっとも曲の方は、まあまあって感じでしたけど。



繰り返しになりますが、当時ギーザー先生は50近い年齢。なのにこの行動ですもん。オタクじゃなけりゃなんだってんですか。
オタクって言葉に含まれる暗さは、この人からは感じないですけどね。
いや、もうそんなことどうでもイイや。ギーザー先生最高です。絶対に支持します。新作楽しみだなあ。