それはチョットねえ

劇場版Zガンダムの第2部が公開されております。
自分はまだ観てないのです。第1部も結局観ない内に上映が終了してたし、今回もレンタル待ちになるかもしれん。


今回、ロザミア・バダムが登場するそうですね(第1部でも出てた?)。ロザミィとしての登場はあるのかな。
自分にとってこのロザミアというキャラは、厄介な人物ぞろいZの中でも特にヘヴィな存在なのです。
ロザミアの時は別にどうってことないのですが、ロザミィとなってからがねえ。


このロザミィは(あえてこの言葉使いますが)知的障害キャラです。
外見から判断するに、おそらく20前後でしょう。最初は単独行動とったりしてますが、カミーユに出会ってからは幼児化が進み、最後には10歳程度であろうシンタ&クムよりも、その行動は幼いものになっていきます。
「お兄ちゃ〜ん」とカミーユを慕う姿は無邪気そのものです。ロザミィは黙っていればクールな風貌の美女です。体もバッチリ成長済み。そんなのが幼児並の無防備さで甘えてくる。可愛い!萌え!「成熟した女」と「妹萌え」の融合だ!
...なーんて思うわけなけねえでしょう。見てて非常に居た堪れない思いをしましたよ。ロザミィの幼児化は回復の可能性がないのだから、40になっても50になってもそのまま。それを思うとやるせない思いに囚われます。ロザミィは「無邪気な良い子」で嫌う要素がないから余計にそうでした。
最悪なのは、そうなった原因は人為的なものだということ。人工のニュータイプとする為に、散々精神をいじくり回された挙句の幼児退行ですから。
その上(まだあるんだよ)ロザミィは本来は兵士なので、戦闘的な人格も上書きされているんですよ。兵士というより、兵器の部品扱いでした。
最終的には、ロザミィは敵方にまわります。そうプログラムされているんですね。この頃は「無邪気な子供」と「兵士」が入り混じり、その精神はグチャグチャ。そして、そのまま死んでしまうのですね。


Zのヒロイン、それも悲劇サイドの代表といえば、おそらくほとんどの人がフォウを思い浮かべるんじゃないでしょか。フォウの最後は確かに悲劇的ですが、最愛の人物と心を通じ合わせていましたし、物語上では綺麗な形に昇華されております。
それ以外だと、サラ・ザビアロフはパプティマス・シロッコへの思いに殉じたわけですし、カツ・コバヤシというサラに思いを寄せる人間もいました。
レコア・ロンドは、悲惨だけどそれでも自由意志があっての行動をとれたし、エマ・シーンは自分の信じた道を歩むことはできました。
ハマーン・カーンは年下のガキに「可哀想な女」呼ばわりされるような状態ですが、やはり自らの信念に基づいた行動を取れましたし、最終的には怨みではなく、満足感と共に生涯を終えております。
それぞれ、最低限の救いはあるんですが、ロザミィにはそれが無いんですね。カミーユの守護霊になりましたなんて救いに入らんでしょう。改めて考えるとヒドイなこりゃ。


Zの暗黒面にドップリのロザミィ。映画版でどうなるんだろ。やっぱ観に行こうかな。