ツヤツヤのテカテカ

ヒトラー 最後の12日間」を観たのです。
正攻法のヒジョーに真面目な映画でした。
戦車も出るし、ボカーンドカーンもあるにはあるけど、添え物ですからねえ。
ハッキシ言って地味な映画です。そうでもないか。どっちなんだ。
いや、全体的には地味なんだけど、ある一点が異常に派手。やりすぎ。
その一点とは、かのヨーゼフ・ゲッベルス

そりゃ事前にここを読んでたから、防御姿勢とってはいましたよ。
http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20050809
でも、でも。
描かれているのが敗戦直前なので、登場人物のほとんどがテンパッています。
総統はワケ分かんなくなってるし、他の人もグッチュリと煮詰まっているのに、ゲッベルスだけツヤツヤ
パクパクパクパクー!と喋り倒して周りをさらにゲンナリさせているのです。
そんな状況でも空気ってもんを一切読まず、総統大好き!な姿勢を貫きます。
ビバ総統!と我が子で構成した少年少女合唱団に歌わせたりと、もうホントにテカテカ
顔立ちだって絶対に素顔じゃねえだろ、特殊メイクだろ?てくらい変。人間に見えない。
コイツの頭吹っ飛ばしたら、脳みそじゃなくて配線が出てきてバチバチしそうです。
「エイリアン」のアッシュみたいで、いつ平凡パンチを口に突っ込むんだろう?と冗談抜きで思いました。
そんなツヤツヤマシーンも、終盤ではさすがに落ち込みます。
でもね、落ち込んでもギアチェンジはしません。トップのまま落ち込んでます。
グズグズとした地味な落ち込み方ではなく、ショボーンと落ち込むんですよ。
ハリウッドリメイクの際は、ぜひジム・キャリーに演じて欲しいと思いました。


あと、ナチス物件の黄金律とも言える、ナチ=退廃=エロなんですけど、実はこの作品も例外ではないのです。
一瞬だけどおっぱい出るんですよ。
これは驚いた。だってそんな雰囲気なかったし、こっちだってコレにソレは期待してなかったから。


基本的には地味だけど、それ故に異常な部分が目立ってしまい、ゲッベルスで頭がイッパイになってしまった。
一生懸命ヒトラー演じたをブルーノ・ガンツにゃ悪いが、どう贔屓目に見ても霞んじゃってましたね。