敬人尊野蛮

「トムヤンクン」を観ましたよ。いやー面白かった。
今回のトニー・チャーはとにかく野蛮でして、ぶん殴るか蹴っ飛ばすかへし折るか。
格闘シーン以外では象と戯れてるか泣いてるか。台詞といえばひたすら「象返せ!」。
この辺、ジャーにもっと演技力があればてなことも言われます。
それもあるんだろうけど、今回かなりの部分が英語台詞なんで、言語の壁せいって面もあったと思いますよ。
でも、そんなことはどうだってイイんですよ。この映画に求めるものはアクションですもん。
今回も弾ける膝蹴りは健在でして、ビュッと迎撃ミサイルみたいに飛んでくのはカッコイイなあ。
対スケート軍団戦の場面はさすが。昔のジャッキー・チェンみたい。
敵を破壊しながら階段を登っていく場面も良かったし、あと個人的に燃えたのが寺院での連続バトルの場面。
カポエラ、刀術、レスラーと多彩でした。あのカポエラの人スゴイよね。
レスラーのネイサン・ジョーンズを初めて見たんですが、この人もイイ。動きが「ファイナルファイト」のアンドレみたいで。
ネイサンの額が割れて流血、でもってウガーの場面はハート様みたいでした。
限りなく黒蜥蜴な鞭使いも出たりと、とにかく変化をつけようって心意気は感じましたね。
今回、打撃に加えて関節技が加わったせいで、かなり陰惨な感じですが、実はけっこうお笑いのシーンもありました。
前半の泰流ヤクザの場面は絶対に笑わそうとしてましたよ。
ガラス瓶お灸したままの親分が、吹っ飛ばされたけどなんとか持ちこたえて「アア良かった」と思ったら手下が吹っ飛んできてバリーンとか。
ボートチェイスの場面で看板ブチ破る場面で、描かれている人物の股間をボートが突き破った後に「ああ〜!」って表情が写ったりとか。
この辺は文化の壁を越えたべッタベタのギャグですよ。
あと象。「取り戻したい象がいる」ってくらいですからね。
とにかくチャーは象を愛していて、象と一緒にシドニーを歩き回る場面があるんですが、そこ立派なバトルケニヤぶりでした。
上の方で陰惨と言いましたが、象もそれから逃れられず大変な目に遭うんですが、そこチョット信じられない場面でして、かなり唖然としました。
ワンカット、非常に短い場面だけど、ムチャ具合では大力王の馬殴りに匹敵する場面ですよ。


今回、上映時間を間違えて2時間もヒマな時間を過ごすハメになってけど、その価値はありました。