3000年後の未来

近所のスーパーの店頭に時々設置される古本ワゴンを見てたら「5001年 ヤクザ・ウォーズ」なんてタイトルが。
なんか石川賢なタイトルだなと思ったら、ホントにそうだった。
今回石川賢は作画担当で、原作は高円寺博。高円寺...誰だっけ?ああ、永井泰宇が昔使ってたペンネームか。

ヤクザ・ウォーズ (アクションコミックス)

ヤクザ・ウォーズ (アクションコミックス)

読んでみると、タイトルどおり「スターウォーズ」+「仁義なき戦い」。
話そのものやキャラの性格なんかは、基本的に実録路線なんです。皆「あん外道〜!」とかの仁義弁で話すし。
でもSFなんでプロトン砲やワープ装置とか出てくるんです。SF用語と仁義弁の合体ですよ。
ガリゴス星の兄いのお礼じゃ!」とか「極道モンが体も張らんといきなりミサイル攻撃か!」とか。
戦後の復員兵みたいなカッコした連中が、光線銃撃ったりエアカーでカチコミかけたりするとか、実に楽しい。
一番スゴイのが、主役の北斗の源二のカチコミの場面。
厳重な警戒の屋敷に殴りこみ、どうすんの?と思ったら、生体(ヴァイタル)ワープによる単身突撃なんですね。
この北斗の源二、皆に尊敬される男で、機転もきき、子分への配慮もあるんですが、それでも超武闘派。
かなり大友勝利なんですよ。ワープする大友勝利。これより怖いものってチョットないですよ。
あー面白かった。


さて、今回読んだのは01年に出版された復刻版。初出は78年ですから30年近く前。
こういう古い漫画の復刻を読むとき、いつも気になるのがカットされてるページまたは回があるんじゃない?ってこと。
政治的正しさとかページの構成とか理由は様々だけど、カットや変更はよくあること。
そのせいで印象が変わる場合もありますからね。
いい例が「デビルマン」。これ今となっては漫画文庫で読んだって人が多いと思うのです。
この文庫版、完全にカットされたエピソードがあるじゃないですか。
デーモンが「一番ウマイのは人肉だよねー!」と頷きあう場面と、飛鳥了のデーモンハンターの場面*1が。
これは話そのものには影響しないけど、無いと印象はかなり変わる場面ですよ。
こういうのがカットされてたりするから、復刻版読むときはチョット気になるんですよ。
やっぱ全部読みたいじゃないですか。まあ、そっちに足を踏み込むとエライことになるんですがね。

*1:KCDX完全復刻版には収録されている。