ブロークバック・ザ・魔雲天

ここ数日、本を読むと男同士ばっかです。


まず、先日発注した「キューティハニーBOYS」が届きました。
2代目ハニー(男)とシスタージルの息子が出てきてアレコレする話でした。
ボーイズラブって初めて読んだんで、これが一般的なのか分からんのですが、濡れ場の多いこと。
回数的にはそうでもないけど、全部で180ページ弱しかない中でのことなので、ソレばっかって印象があります。
描写も露骨でして、何からナニまで人間そっくりに作られたハニー(繰り返すが男)にジルの息子が
「こんなところまで人間並み...いや人間以上に作るなんて」
「男を悦ばせるためだろう?」
なんて言ったりします。
これが男女間なら、フランス書院文庫にありそうな違和感のない場面ですが、男同士の場面ですからのう。
所詮は部外者の人間としては「困ったな...」と言うしかなかったのです。
ここで「これもアリよのう!」と興奮できれば、自慢の一つもできたのに。


次、「くの一紅騎兵」!
山田風太郎の短編集ですが、問題は表題作の「くの一紅騎兵」。
上杉景勝直江兼続が出てくるのですが、本作における2人は女いらずの衆道まっしぐら。
史実がどうなのかは知らないけど、まあ別に不思議な話ではないです。
いくら無知なオレだって、あの当時の武士には特に珍しいことではないってのは知ってます。
でも、オレは上記の2人を「花の慶次*1でしか知らないのです。
だから思い浮かぶ顔は原哲夫の絵です。哲夫でホモ。業が深い。
話の中で、物凄い美童を上杉景勝の元に送るって場面があって、家臣がさすがに躊躇するんですね。
イマイチ得体の知れない人間を殿のお側に送って大丈夫か?と。
でも、お前は殿とあの美童の夜を思うと心が痺れないか?と問われ、オレも痺れるよ!となって家臣もOK。
景勝と美童だけでなく、家臣もその光景を想ってウットリという無礼講ぶり。しかも顔は原哲夫
まあ、女性向けに書いてあるわけではないのですが、それでも十分ヘヴィーでしたのう。


ラスト、「シグルイ」6巻!
話に男女の愛憎がガッチリ絡んでいるにもかかわらず、立ち込める濃密な同性愛臭立。
加えて内蔵(切断)フェチまで加わり、いよいよ孤高の地位を築き上げたこの漫画に、今更言葉なんざいらんですね。
6巻は清玄対虎眼がメインで、実はこれ単体だとホモッ気はないのですが、それ以前も読み返しましたからね。


ああ、男同士の世界を堪能したなあ。やっぱ「ブロークバック・マウンテン」観ないといかんのか?って気分になってきたのです。

*1:慶次も前田咄然斎の名前で登場