最後の武器

ゴルゴ13」第13巻に収録されているエピソード「キャサワリー」。

ゴルゴ13 (13) (SPコミックス)

ゴルゴ13 (13) (SPコミックス)

こいつはチョットすごい話であります。
ゴルゴには時々利き腕である右手が痺れて動かなくなるという持病*1があります。
この致命的な症状が起こっている間、ゴルゴは身を隠し静養するのです。
そこにゴルゴ抹殺のために現れたのが女暗殺者キャサワリー。
このピンチをどう乗り切るのか?ゴルゴは全裸で乗り切るのです。
...説明が必要ですね。
実はキャサワリーはレズビアン。それに気付いたゴルゴが
「見ろ...レスボス(レズビアンの女)が潜在的に恐れているROD(男根)だ....」
チンコで威嚇するのです。
そんな戦法が通用するわけねえだろと思いきや大成功。キャサワリーは錯乱状態に陥るのです。
以降、「浜辺にてフリチンで敵を追い回すゴルゴ」というご意見無用な展開となるのです。
初めて読んだ時は開いた口が塞がらんどころか、アゴが外れて床に着くような思いをしたものです。
しかし、冷静に考えると、やっぱこの作戦はおかしいような気がします。
レズビアンどころか女ですらない自分ですから、本当のところは分からんけど、この戦法はレズビアンにこそ通用しないのでは。
見せ付けても「なにその変色したちくわぶと巾着は。煮詰まったおでん?」で終わりな気がします。
どっちかと言えば、男にこそ効果がある戦法では。
そう思う根拠が「ゴッドサイダー」の第2部であるパズス編のラスト、悪魔王サタンと大神魔王パズスが東京で対決!の場面であります。
サタンとパズスはビルをもまたぐ大巨人。で、2人とも全裸。丸出しのスッポンポンです。
それを見上げる男が恐怖のあまり絶叫します。「あ、悪魔だー!!」
頭上にバカでかいナニが2つもぶら下がってりゃ悪魔以外の何にも見えませんわな。
これは極端ですが、ROD作戦が男に効果がある例です。
ここまでは男側の話でしたけど、女だって全裸で威嚇する場合ってありますよね。
もっとも有名な例は「マルサの女」の冒頭の「さあ調べろぉ!女はこっちの穴に隠すんだー!!」の場面です。
これは強烈な場面でして、これやられたら黙るしかねえよなーという説得力抜群の描写です。
あ、これまた男にのみ有効な戦法だ。板倉亮子には通用しなかったもん。なんだ、男ってどっちにも弱いんじゃねえの。


男女共に使う全裸戦法ですが、これ共に最後の手段ですよね。
ゴルゴだって持病がなきゃこんな戦法使わんだろうし、「マルサの女」の場合は進退窮まってヤケクソになったからの行為だし。
全裸は最後の武器なのだ〜♪無駄弾は撃つなよワルサーP38〜♪ってことですね。

*1:ギラン・バレー症候群ではないか?と言われている。