パ、パ、パパパパップリカンドンカルメ

「パプリカ」が面白そうなんです。
公式サイト http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/
オレはワケの分からん連中が、ワケの分からんこと叫びながら群れをなして押し寄せるってのが大好きでして。
ヒエロニムス・ボッシュの「快楽の園 地獄」とか、カテドラルのジャケットアートとか、ああいうやつ。
ファンタスマゴリアドンジャラホイ、百鬼夜行でホイサッサ、カリギュラでホーイホイてことですよ。
こういうのって大抵は精神世界が舞台となりますし、アニメとは相性がイイ。
「パプリカ」はズバリじゃないの。まあ、どうせこっちじゃ上映ないんでレンタル待ちですが。


そんなわけで「パプリカ」絡みの記事をイロイロ読んでたんですが、気になったのがこの文章。
http://www.eiga.com/review/paprika.shtml
原作発表時は斬新だったアイデアも、今はやや使い古された感があるってことなんですが、ちょっと待った。
このアイデアというのは「精神をモニターする」とありますが、要は他人に精神に潜るってことですな。
だったら当時も斬新ではないよ。すでにサイコダイバー・シリーズがあったじゃん!
「パプリカ」の連載開始は91年。サイコダイバー・シリーズの1作目「魔獣狩り/淫楽編」は84年出版ですけえのう。
それどころか、サイコダイバーだって新しいものじゃなかった。
なぜなら小松左京の「ゴルディアスの結び目」があるから。
あるからどころか、これってサイコダイバーの元ネタなんですよ。
なにしろサイコ・デテクティヴがコンバーター使って他人の精神に潜り、癒す話ですから。改めてみると、こりゃモロだな。
精神世界の描写もそっくりです。肛門みたいなのがグジュグジュとか触手がヌタヌタとか半獣人がギーとか。
ただ、夢枕獏は「魔獣狩り」を語るさい、いかに「ゴルディアスの結び目」の影響から逃れるかが課題だと語っており、自らネタわってるんだから責めるような話じゃないんですけどね。
リンク先の文章も、字数制限内でまとめるためにああしたのかもしれないし、言いたいことは分かります。
「パプリカ」の設定が目新しくなくても、ならそれをどう描くかか問題で、この映画は上手くやってるって文章ですからのう。
筒井康隆の原作も、映画同様に独自の描き方をしてるんでしょうね。設定云々はこの際小さいことではあります。
アレ?「でしょうね」ってまた。お前まさか。
はい、オレは原作は未読です。おいまたこのパターンかよ。
明日にでも買ってこよう。