冷静と情熱のあいだ

「ホステル」を観たんですよ。

真面目な人が真面目に作った映画でした。
奇をてらった物言いをするつもりはなく、観た人なら、その内けっこうな数が同意してくれると思うんです。
この映画って1個ずつ手順踏んでいくじゃないですか。
バカトリオに感情移入させ、妙な事態になって、無残祭になって、でもって状況の説明があって...と。
結果、流血もバラバラ死体もドリルもあるのに、ホラーよりサスペンスって言葉がしっくりくる内容に。
良くも悪くも作り手の冷静さが伝わってくるんですよ。思ってたイメージとかなり違った。
面白かったことは面白かった。楽しみましたよ。鑑賞中、珍しく煙草1本も吸わなかったし。
しかし、ちょっと物足りない。殺人ヤッホウな映画ならではのヤケクソさが無いじゃないの。
逆にそこまでやらんでもって部分もありました。ロクにオチをつけず、ホイヤッと放り出しでも良かったのに。
もしくは「ディセント」みたいにするとか。
それとも、あのラストから次に繋がるんだろうか。「恐怖新聞」みたいに。
観終えた後、一番印象に残ったのが夜の帝王(38歳:子持ち)の芸達者な尻だってのは予想外でした。


「ホステル」観たら、「アポカリプト」が以前にも増して観たくなってきた。
あれ、風評を信じるなら「プレデター」より「プレデター」な映画ですよね。
またはこうなると思ってたけど、実現はしなかった「キングコング」。
真面目もいいけど、真面目になろうとしたが、チョットやり過ぎてイカレポンチになったオヤジの方が見たい。
もしくは、初手からそんな気はないジイサンが作った「ブラックブック」も楽しみだなあ。