実はオモシロ顔がいっぱい

アポカリプト」を観たんです。
ランボー」みたいな映画でしたね。
話自体もそうだけど、個々の場面で思い出すことが何回もあったんですよ。
滝の場面とかブッ刺しトラップとかナイフでズバーとか。
ただ、エグみが強いんで「ランボー」というより「力王」と言う方が正確かもしれない。

すいません。「力王」は言いすぎだったか。でも、オレは「アポカリプト」から「力王」と同じものを感じたんです。
原作は日本の漫画だけど、香港で映画化した途端に強烈に漂ってくるものを。
まず序盤のキンタマ関連の場面。
特に目指せ子沢山の後、ハヒィーと全裸で駆け回って水桶の飛び込み股間に水チャプチャプと、大変ギャグが泥臭い。
またここでメインになるブランテッド演じてる人ってのが、なんかサモハン系の顔立ちなんで余計にそう思う。
このあんちゃんが、実はオレ「霊幻道士」に出てたんだ〜と言い出してもオレは驚かない。
それが終わってマジのパートになっても変な描写多いですよ。
生首ゴロゴロゴロゴロー!の場面も首の勢い良過ぎ。しかも下でキャッチしてんの。ホームランボールみたいに。
また、ここで大神官が披露する、的確かつセコいアドリブもいい。ホントに誤魔化してるって感じで。
次、主人公ジャガー・パウが黒豹と遭遇する場面。
黒豹に出くわして、パッとカットが切り替わると、いきなり「うわー」って言いながらジャガー・パウが逃げてるの。
ウワーと叫んでピューッと逃げてガオーって追いかけてくるの。言葉じゃ説明できないが、テンポが完全にコント。
しかもこの黒豹パートのオチってのがさあ。そんなべタなわけねえよなあと思ってたら、べッタベタのオチなんです。
同じようなので、滝壺でジャガー・パウが「ここはオレの森だ!これるもんなら来てみろ!」と叫ぶ場面。
この滝ってのが物凄い高さあるんで、絶対飛び込んではこねえだろうと思っての発言なんですよ。
そしたら飛び込んできちゃった。またもや「うわー」と逃げ出すジャガー・パウ。
こんな感じで、ベタで泥臭いオモシロ場面あるんですよ。照れは一切感じない。
それらと凄惨な場面が同居してる。ここにオレは香港を感じるんですよ。
まあ、香港といっても、20年前のイタリアと地続きになってるとしか思えなかった頃の香港ですけど。
あ、エロはなかったですけどね。おっぱいもチラチラ見えるんだけど、有難く見えるようにしてないから。


結果どうだったかというと、良かった。満腹です。「ブラックブック」とは違った形でギトギトしてました。
ただ、長い上映時間はチトいただけない。2時間以内にまとめて欲しかった。
それとあのラストもチョットねえ。せっかく脂でギトギトな所にいらん説教くらったような気分がする。
どうせ史実無視(メルギブはそんなことないと言い張るけど)してんだからさ、来るのはアイツらじゃなくて別の良かったのに。
例えば、クセルクセス王率いるペルシア大船団とか。マヤだかアステカだか知らんけど、スパルタどころの話じゃねえぞ!