日本人はうろたえぬ

今月の秘宝読んだんですけど、スピルバーグへのインタビューが面白かったです。
誰もが聞きたかった「宇宙戦争」のトライポッドが、なぜ大阪で倒されたのか?という疑問に対するスピの答えがこれですよ。
「日本人はアニメやオモチャでロボットに詳しいからに決まってるじゃないか!(笑)」
いや、みんな思ってましたよ。その程度の話じゃねえかなって。でもホントにそうだったとは。
でも、たしかに「宇宙戦争」の味わいって日本人にとっては初めてのものじゃなかったです。
伝説巨神イデオン」があったからね。
敵異星人が3本足のメカで襲ってくるってもそうだけど、なにより景気のいい殺しっぷりですよ。
店じまい売り尽くしセール!なにしろ最終的には登場人物が1人残らず死にますから。もう根絶やし。
そのイデオンのキャラ死亡場面のみを集めたのがこれです。

ちょっと分かりにくいけど、いきなり生首がピューですよ。サービスってもんを理解してますね。
でもって、ヒロインは顔面に銃弾3発!準ヒロインは飛んできた破片でギタギタ!マスコット役の女の子にいたっては...
女性キャラばっか惨殺して...ミソジニーかしら?いや、大丈夫。本編では男もガンガン惨殺です。
これは劇場版なんですが、オレ映画館で観ましたよ。当時小学3年生。しかもオレのチョイスじゃないんですよ。
あの時、親にどっか連れてって〜とせがんだら、じゃあマンガ映画行くかって話になったんです。
で、「nikuzombieはロボット好きよね。じゃあこのイデオンって奴にしよっか」と親が選んだんですよ。
うちの親は小松左京筒井康隆を読んでいたので、SF方面にも理解があったんですが、さすがにアニメまでは知らない。
オレもそういうものがあるってくらいしか知らなかった。つまりその場にいた誰一人どんなものか知らなかったんです。
そこにこれですよ。不意打ちの大残酷祭ですからね。開いた口が塞がらなかった。
その上、これはTV版の総集編でメチャクチャ話を端折ってるもんだから、話がサッパリわからない。
「発動篇」というサブタイトルついてますが、オレにとっては「発狂篇」でしたね。
こういう経験をした人間は、オレ以外にも多くはないけど確実にいるはずなんです。全国公開でしたからね。
年上の人達なら、どんなものか理解した上で積極的に観にいった人も沢山いるはず。
こんな状態なら、スピルバーグだってトライポッドぐらいどうにかするだろってって思っちゃいますわな。


ところで、インタビューによればスピ先生はエイブラハム・リンカーンの伝記映画を作る予定だそうで。
リンカーンとなれば南北戦争だしラストは暗殺でしょ。
奴隷解放宣言」にまつわる事が描かれ、シリアスで重たい映画になるんでしょう。
でも、それだけで終わらないはず。だってインタビューでこんなこと言ってるんだから。
「僕はどんな映画を作る時も笑いの要素を忘れない。『ミュンヘン』のような映画でもね」
期待してます!