片足ダンサーが空飛ぶシューター

プラネット・テラー」を観てきたんです。
デス・プルーフ」の時にウソ予告をやらなかったんで諦めてたけど、今回「マチェーテ」をやりましたね。
でも、他のもやって欲しかった。特に「サンクス・ギビング」。これお気に入りでして。
なにか起こる度に独特の声で「...サンクス・ギビング」っていうやつ。口癖になってましたから。
飯を食い終え、箸を置く時に「サンクス・ギビング」。トイレ出てドア閉めるときに「サンクス・ギビング」。
バカみてえ?だがオレはこうして生きてきた。今更どうにもならん。
映画についてですけど、見所は全て予告でやってたんですが、それでも面白かった。
一番笑ったのはローズ・マッゴーワンの将来プランが、ダンサー辞めてスタンダップ・コメディアンだってネタ。
マッゴーワンが漫談家って想像もできん。案の定「やめとけよ」って言われてたけど。
なのに「漫談家?いいね、やれよ!」というやつもいる。保安官の兄貴JT。
つまらんと言われている相手に「アンタおもろいなあ」。でも足が...とくれば「それも笑えるぜ」。
さすがテキサスで焼肉屋(タレは絶品)やってるオヤジ。返答も一味違います。


本来「デス・プルーフ」と「プラネット・テラー」は同時上映だったはずの作品なんで、やっぱ比べちゃいますね。
比較してみると、同じ場末で上映されるゲテモノ映画を目指してるってのに、味わいがまるで違う。
話の筋やスケールもそうですが、なにより全体を覆う雰囲気。それは主人公のキャラによく出てます。
前者の主人公スタントマン・マイクはひたすら情けないオッサン。後半はもちろん、前半だって相当なもんですよ。
ラジオで聞いたジョークを真に受けて、親子ほどに年が離れた相手に「ラップダンス見せろ」と絡んでくる。
しかも、しないと手帳にメモして一生バカにするぞとしつこい。アンタそこまで見たかったのかよ。
「アイツはチンコがダメだから、代わりに女を殺す変態だ」とあっさりと看破されてるし。嗚呼、マイク。
後者の主人公エル・レイはといえば、ひたすらカッコイイだけ。銃もカンフーもいける、皆が一目置くマイトガイ
スタントマン・マイクは女にありつけないどころか最後はアレなのに、エル・レイときたらまあ。
キモいオヤジとカッチョイイあんちゃん。前者は女を殺すが後者は女に惚れられる。いや〜ね〜。露骨で。
この違いは、前者の監督クインティン・タランティーノと後者のロバート・ロドリゲスの違いってことだろか。
そういやロドリゲスは撮影中にマッゴーワンとデキちゃったそうで。
これがタランティーノだったら...何も起こらなかったんでしょうね。
初めてこの言葉を使おう。絶望した!
何にどう絶望したのかは分かるでしょ。皆まで言わせる気か、この鬼め。
グラインドハウス」の2作を観終え、結果どうだったかと言えば両方楽しみました。同時上映で観たかったけど。
DVD化の際は絶対にウソ予告を全部収録して欲しい。これは皆が思うことのはず。


ちなみにオレは「デス・プルーフ」派です。
どっちが好きってことじゃなくて、精神的な住所がロドリ・シティではなく、タラ街にあるということです。
ロドリ・シティとかタラ街とはどういうことか。言わなくても分かるでしょ。つまり、そういうことです。