健康のためなら死んでもかまわん!の意味

「シッコ」を観たんです。
観たのは一昨日で、観た劇場はメンズデー割引の日だったんですよ。なんで客は男ばっか。
チケット売場にいるのは女の人だったんですが、皆そこで言ったんだろうね。「シッコ」お願いしますって。
オレも言ったさ。「大人1人、シッコお願いします」と。
恥ずかしい?いや、こんなもん「I LOVE ペッカー」を観た時のアメリカ人のことを思えば、屁でもないよ。


で、映画のことなんですけど、マイケル・ムーアはあまり出ないんですよ。
有名になりすぎて身動きとれなくなったそうですが、そうだろうね。ジャッカスのメンバーも同じこと言ってたし。
劇中、保険会社がマトモに支払いをしないから、ムーアにチクるぞと反撃した人が出てくるんですよ。
ムーアとは無関係に行われたことなんですが、それでも途端に保険会社の態度が変わって支払いをしてもらったと。
こういう状況では、本人が出てなんかするってのは、もうできないですわな。
以前ムーアがやっていた「アフュール・トゥルース」って番組があって、そこでは相当ムチャやってたんですよ。
共和党内で大統領戦に出る人間を選ぶ時、我が番組としては誰を応援すべきかってネタがあったんです。
どうやって選ぶのかというと、一緒にモッシュをしてくれた人を応援します!
各出馬候補に頼んでまわるが、当然相手にされない。でも唯1人やってくれた人がいる。その名はアラン・キーズ!
詳しくは知らないけど、このキーズって人は共和党内部でも特に保守的な議員らしい。
そんなのにモッシュさせました。曲はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
良くも悪くも有名人となった今では、こういうネタは無理なんでしょうね。
それでも過激なネタもありましたけどね。
9.11の時ボランティアで救助活動に参加し、病んだ人達がいる。救うにはグアンタナモ!だめならキューバ
これはかなり凄かった。事前に知ってはいたけど、そんでもビビりました。


この映画観て思ったのは、健康ブームの背景にあるのは、浮ついたものだけではないのかもしれんってことです。
日本でもあるけど、アメリカでやってるじゃないですか。やたらヘルシーヘルシーと言ってジョギングしてるの。
ホントにイヤな感じだ。デブは罪だとか言って。セレブ連中の参加が、浮つき具合をさらに上昇させるの。
でも、このブームに乗っかてたのって、金持ちだけじゃないでしょ。
貧しいってほどじゃないが、裕福ってわけでもない人達だってヘルシーヘルシー言ってたじゃないの。
そういう人達にとって、最悪の場合保険会社からの支払いがなく、治療費全額負担ってのは恐怖でしょう。
下手すりゃ数百万の銭が溶けてなくなり、家や車を失いかねない。劇中、まさにそういう夫婦出てきましたね。
となると、保険会社なぞ信用できるか!オレの健康(銭)を守るのはオレしかおらん!と思う人も出るでしょう。
ああ、自警主義。オレたちゃ健康ミリシア!銃撃つ代わりにスローフードで地獄を生き抜くぜ!
それが全てじゃないだろうけど、健康!健康!の原動力には経済面での恐怖心ってのがあるのでは。
そんなこと思いましたね。恐怖心ならば、そこにつけこむ連中もいるだろな。アレとかアレとか。


オレも健康のこと考えにゃイカンのだろか...
そう思いながら、セブンスターをスパっと吸って、マックでハンバーガー3つ喰いました。ああウマイ。