丹波も出てたんだって

魍魎の匣」を観たんです。
特に期待はしてなかったんですが、ことあるごとに頑張れ!と言ってきたんで半ば義務感で出かけました
この映画は呪われたようなタイミングでイロイロありましたから。ホラ、今年の初めあたりなんてさあ。
そういう意味では大変頑張ってましたよ。ちゃんとダルマ少女出てくるし。
匣の中からボトッと落ちてズルズル這ってくるの。「怪奇!吸血人間スネーク」みたいだ。
まあ、美馬坂のキャラが変わってるせいで、お話自体も似たようなもんになってますがね。


でもそれは一場面の話で、観てる間はズーッと別の映画を思い浮かべてました。
それは「帝都大戦」ですよ。物語じゃないよ。
そんな映画あったっけ...?なんて言われるかもしれん。
ホラ、アレですよ。電柱の上で嶋田久作が「壊してやる...壊してやる...」って言ってたやつ。
野沢直子がいつも仕事してて、特殊メイクがスクリーミング・マッドジョージだったアレ。
丹波哲郎も出てたよ。例によってチョットしか出ないし話にも絡まないけど。
魍魎の匣」と「帝都大戦」はいろんな面で同じですよ。
まず原作。共にオカルト方面のウンチクだらけ。原作者も似たようなもんだし。
その原作を、実相時昭雄がいつものスタイルで映像化して皆を困らせた。その後の続編ってのが次の共通点。
そのせいか、続編の方は非常に軽く俗っぽい演出になってるのがこれまた共通点。
いや、ホント軽いんですよ。バラエティ的な感じで。こまいギャグが多いし。
この映画、昭和20年代の日本の風景は、今の日本じゃ撮れんと中国にロケ行ってるじゃないですか。
これだけ聞くと、丁寧で力入れてるなあと思うじゃないですか。
でも、画面に映る光景はまるで日本に見えない。明らかに中国。そんな中に割烹着のおばさんとかいるんですよ。
このしっかりしてるようで、やっぱ大雑把な感覚も共通点ですよ。
特殊メイクが目立つのも似てる点ですね。
違う点は、「帝都大戦」には丹波哲郎が出演してたんですが、「魍魎の匣」にはそういう類の人がいなかったこと。
まあ、丹波哲郎は唯一無二の人なんで、これは当然だけど。
帝都大戦」は89年の作品。それと共通点を多くする「魍魎の匣」は現代の作品とは思えなかったですよ。


今日はシネコンで観たんですが、魍魎の客は20人くらいいましたね。
メガネ率が異様に高い。オレもその一員でメガネオヤジです。
皆、共通する雰囲気がある。「恋空」や「続・3丁目の夕日」は観ないだろうなって雰囲気が。
可笑しいのが、その人達って上映室に入る前、一様に「スウィーニー・トッド」のポスターに反応するんですよ。
「銀色のシーズン」には目もくれないの。精神的にはオレと同じ部族ですよ。
でも20代であろう人がほとんどだったんで、「帝都大戦」といっても通じないでしょうね。