私には夢がある

アメリカン・ギャングスター」を観たんです。
朝一番の上映で観たんですが、チケット売場には列ができてる。しかもオバチャンばっかり。
さすが熟女に人気のラッセル・クロウ。いや、デンゼル・ワシントン人気もあるか...
てなこと思ってたら、全部「母べえ」の客でした。よく見りゃオバチャン達はバアサン達だったよ。
あのバアサン達、絶対に毒蝮三太夫を「まむさん」って呼んでるはず。


映画なんですけどね、面白かったですよ。
劇中「110番街交差点」が流れるんですよ。ウ〜〜オオオ〜ってやつ。
フランク・ルーカスの配下連中がクスリを売ったりなんだりしてる場面で、けっこう長い間流れます。
この曲「ジャッキー・ブラウン」でしか知らなかったんですが、今回そういうことかと得心がいきましたよ。
下は「110番街交差点」の日本語訳をアップしてるサイト。
http://www.asahi-net.or.jp/~CW5T-STU/real/index.html
まあ、フランクはゲットーを牛耳ろうとしてるんだし、ジャンキーを生み出す方ですがね。


デンゼル・ワシントン演じるフランクなんですけど、相当脚色されてるらしいが、よく分からない。
ルーカスと聞いて「白人じゃなかったっけ?シリアルキラーだったような」とか思ってたくらいですから。
そりゃルーカスでもヘンリー・ルーカスだ!さすがにすぐ気付いたけど、オレの知識はその程度なんです。
なんでオリジナルのキャラクターとして見たんですが、これが面白いんですよ。
よりよい商品をより安く!これが我が社のモットーです!お客様の信頼に答えることが我が喜びです!
そんな、商人の鑑みたいなこと言うんですよ。
低価格実現のためには危険だって冒す。コスト削減には仲介を省くのが一番。産地直送ですよ。
そのためには戦争真っ最中のベトナムに出向いて交渉!でもってゴールデン・トライアングルに乗り込みます!
イカダに乗って交渉に向かう場面なんて「ユニバG物語」の文字がバーンと浮かびましたね。
この映画のフランクは、大神源太とは正反対の派手なことは嫌う男ですが、バナバもコカも似たようなもんでしょ。
そうだ、今回変装とはいえ、アフロヘアーのデンゼルが見れるので、ファンの人は観た方がイイと思いますね。


で、オレが一番笑ったのがジョシュ・ブローリンですよ。
もう教科書通りの悪役をゲス風味たっぷりで演じてるんです。「プラネット・テラー」の時と同じキャラ。
賄賂取るは、横流しはするは、脅迫するは、裏切るは、女引っぱたくはで、できる事は全部やる。
脚本に従ってやらされてるだけだから、当人としては悲惨なだけなんですけどね。
いやあ、そう思うと余計に可笑しいですのう。
過去の履歴を調べてみたら「ミミック」とか「インビジブル」とか汚れ仕事ばっかじゃないの。
グーニーズ」のことはサッパリ覚えてないけど、イイ道歩んでるなあ。
もうすぐ公開される「ノー・カントリー」ではイイ人役だそうで、「やっとマトモな役が!」と本人は喜んでたそうですが、オレとしては一生汚れでいて欲しかった。


しかし、時代が時代なんで当然なんですが、ヒゲ面の多いこと。
ラッセル・クロウの相棒なんて、長髪とヒゲで若い頃のトニー・アイオミみたい。
こういう人が出るだけ嬉しくなりますね。
70年代ブームはとっくに去ったけど、口ヒゲだけはブーム再燃ってことにならんですかね。
それが腸捻転起こして、脱オタの第一歩は口ヒゲからてなことになるんですよ。
次に稲妻揉み上げ。進化して頬ヒゲ。さらにスキンヘッド。トドメにレイバンのサングラス。
服?もちピンプファッション。小賢しいやつじゃなくて、マジでえげつないやつ。杖だって持つさ。
東海林のり子コミケに行ったら「ここに10万人のアイスバーグ・スリムがいます!」と言われるんですよ。
合言葉は「萌え」ではなく「ドゥナマイト!」。
女性参加者は「801ちゃん」とか「腐女子」ではなく「シュガー」もしくは「ペッパー」。
そうならないかなあ...とロビーで一服しながら思いました。