リスペクト・ミヤザキ

相変わらず「ランボー4」を観に行けず悶々とする毎日、仕方ないんで「崖の上のポニョ」のサイト見てました。
http://www.ghibli.jp/ponyo/top.html
それで「鈴木敏夫の『ジブリまみれ』」にオープンマインドにも程がある...と絶句しました。
まあ、汁ではなく汗ですけがね。見間違いの定番ですよ。
今更そのネタかと呆れられるかも知れんが、こちとらマジですからね。ネタとかなんとか知ったことじゃないね。


この作品、公開始まったら観に行こうナ!と誘われているんですが、あまり気が進まない。
明らかに子供向けですからね。「となりのトトロ」ですら、スゴイなとは思いつつもチト眠かった人間ですから。
宮崎駿もジイサンだから、こういうのしか作らないんだろうな。
ハウルの動く城」の時もガッカリしたもんですよ。だって、一番最初に流れた予告とまるで違うじゃないですか。
初期に流れた予告を観た時は、そりゃ興奮しましたよ。
この時代、飛ぶためには悪魔と1つにならねばならなかった...とかいう感じのナレーション。
いつものギュイーン飛行で半人半魔の連中が飛び回っている。下は炎で赤黒く染まった街並みですよ。
そこに禍々しさたっぷりの何かが、地響きと共に歩んでくるじゃないですか。
こいつぁチョットした最終戦争だぜ!と心の中で歓声をあげたもんですよ。


もちろん宮崎駿は左翼系の作家ですから、戦闘サイコー!だけ映画なんざ作らんというのは分かってましたよ。
特に公開は04年と、タカ派が幅をきかせてた時期ですから。反戦映画になるだろうと思ってました。
しかし、ここが宮崎駿の旨みなんですが、思想的には反戦だけど兵器は大好きな人じゃないですか。
40年代以前の兵器に関しちゃ、そこいらのタカ派気取りなんざ相手にならないくらい愛してるじゃないですか。
もう20年以上前の話ですが、あの人モデルグラフィックスで「宮崎駿の雑想ノート」って連載持ってたんです。
この時すでに「風の谷のナウシカ」が大ヒットしていて、宮崎駿は全国に名を轟かせていたんですよ。
どう考えても多忙としか思えない人間が、ほぼ毎月*1カラーで4ページくらいのイラストエッセイをやっていた。
そこで何を語るのかと言えば「兵器大好き!戦車!戦闘機!もうたまらんよな!」ですよ。
毎回4〜5点の兵器イラストを描き、コメントもみっちり書き込んでるんです。兵器へのリビドーたっぷりですよ。
こんな矛盾を抱えた男が、戦争を題材にした作品を世に出そうとしているときたら、そりゃ期待しますよ。
技量の高さは保障付きだし、予算もたっぷり。さぞ見応え十分なものだろうと。
でも、その後イロイロと露出が増えるにつれ、どうもそういう作品じゃなさそうだとなってきたわけですよ。
実際に観てみたら...まあ、そういう要素もあったけど、期待を大きく裏切られたワケですよ。
お嬢ちゃんだかバアサンだかハッキリしないのが掃除してるとかばっかでさあ。
あの禍々しい地獄要塞も、アッカンベーするような愛嬌たっぷりのやつだったし。
レッドキングゼットンを期待してる時に、ブースカに出られても困るじゃん。そういう話ですよ。
こんなんもあって、「崖の上のポニョ」はどうも気が進まないんです。


でもオレは宮崎駿を尊敬してますからね。冗談抜きで。
実際、アニメ作家の中で郡を抜いてるじゃないですか。宮崎以外に作家無しなんてことは思わないけど。
だから、いつかやらかすハズだと期待してるんです。
お前らワシのこと好々爺とか思ってないか?フハハハ!違うね。オレは悪魔だ死神だ!
たしかに実際の戦争は嫌いだが、想像上の戦争は大好き!お前らの夢も希望も根こそぎ蒸発させてやる!
ガキどもが宮崎の名を耳にしただけで、脱水症状起こすまでションベン漏らす。そんな映画作ってやる!
覚悟しておけよ。その時はすぐにやってくる。遠い未来の話なんかじゃないからな!グハハハハ!
...なんてこと言わないかな。引退作でヤケクソになるとかしてさ。
いや、今でもそういう存在だよ?だってロリ...その話は今日はイイじゃないですか。

*1:さすがに最初の頃だけで、後にかなり間が空くようにはなったけど。