オンマリシエイソワカ!

nikuzombie2006-03-30

孔雀王」が再開されたそうで。知らなかった。
再開と言うからにはアレかと思っていたら、やはり中断していた「退魔聖伝」の続きとのこと。
いやーまさかアレの続きが始まるとは。13年前ですよ。
元々仏像ファンで、それも仏像を怪獣とかと同じに見てる、要はみうらじゅんと同じタイプの人間だったんですが、そこにこの漫画は福音でしたね。
だって仏とか神様が怪獣もしくは拳王親衛隊化して出てくるんですよ。
「アビラウンケンソワカ」とか「アミリテイウンハッタ」とかの真言が、「デビルアロー」とか「蒙古覇極道」と同じ扱いで出てくるんですから。
話もなんとなく「北斗の拳」風味で、掲載は青年誌でしたけどノリは少年ジャンプでしたね。
話の辻褄が合わない*1ところも「北斗の拳」みたいでしたけど、終わるべき時にキレイに終わっているので文句はないです。


で、本題ですがこの漫画を知ったきっかけなんです。
それは夢枕獏のエッセイ(何かのあとがきだったかも)なんです。
夢枕獏が「オレの小説をパクった漫画がある」って怒って、騒ぎになったことありましたよね。
最終的には、その漫画の単行本の巻末に参考文献として夢枕獏の「魔獣狩り」を名を載せることで解決したっていうアレです。
その漫画ってなんだろなと探してるうちに出会ったのが「孔雀王」だったんです。
見れば巻末にバッチリ載ってましたね。「参考文献:魔獣狩り」と。
うわ、気まずい出会いだなあ!でもその後好きになって連載を追い、単行本も全巻買って、続編の「退魔聖伝」も全巻買ったんですから許して欲しい。
それに夢枕テイストなのは序盤だけで、その後は「北斗の拳」+「地上最強の男竜」な感じですからイイじゃないのよ。
しかし、事情が事情とは言え、参考文献に小説のタイトルが挙がるのって珍しいことじゃないですかね。
まあ、オレが知らないだけで、実はよくある事なのかも知れないけど。
とにかく変だよなって思いはあるんですよ。そうしたら、作者荻野真のHPにそのことが書いてありましたよ。

http://www4.airnet.ne.jp/kujaku/cgi-bin/su2_diary/su2_diary2.cgi?action=showlast&cat=&txtnumber=log&next_page=5&t_type=#64
http://www4.airnet.ne.jp/kujaku/cgi-bin/su2_diary/su2_diary2.cgi?action=showlast&cat=&txtnumber=log&next_page=5&t_type=#65
http://www4.airnet.ne.jp/kujaku/cgi-bin/su2_diary/su2_diary2.cgi?action=showlast&cat=&txtnumber=log&next_page=5&t_type=#66

ガハハハ。「参考文献」ってそういうことですか。荻野先生ってばトンチきいてるなあ。
文中に登場する「K先生」と「Y先生」の小説も大好きですが、これは笑った。
いやいや、この話はリンク先の文章にもあるように「完全無欠のフィクション」ですよ。
たとえどう見てもノンフィクションでも、フィクションですよ。
作者本人がそう言ってるんだからそうなんですよ。多分。


ますますもって荻野先生のファンになりました。
というわけで、再開した「孔雀王」に期待しております。単行本出たら絶対に買いますよ。

*1:中盤あたりまでは、物語のキーとなる孔雀王の正体がコロコロ変わっていた。